笑顔が好き きっとそれが人間関係の『答え』なんだ

※今回は恋愛に関するエッセイです

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　男性であれ女性であれ、
「人の魅力は顔にあらわれる」
　と僕は考えています。

　大事なのは顔です（笑

　といっても、顔のかたちの善し悪しのことではありません。
　僕が言っている『顔』とは、『表情』のことです。

笑顔は言葉以上に想いを伝える

　心理学では、『表情』は全人類共通であることを実証しています。
　悲しみ、怒り、喜びなどの感情をはじめ、さまざまな想いが『表情』となって顔にあらわれます。

『表情』には国境や人種、老若男女(ろうにゃくなんにょ)の区別はありません。
　全人類がおなじように、悲しいときには「悲しい顔」を、嬉(うれ)しいときには「嬉しい顔」をします。

表情が全人類共通である理由

　言語は、国によって異なっています。
　言葉が通じない場合は仕草（ボディランゲージ）を使うことがありますが、仕草もまた国によって異なることがあります。

『表情』は、全人類共通です。
　国境、人種、老若男女に関係なく、人は『表情』から感情や想いを読みとることができると言われています。

　心理学ではその理由として、『表情』はサルからヒトへ進化する過程で形成されたため、全人類が共通の表情をもつようになったのだと説いています。

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　また、エクマンは、進化論のダーウィンの考えをもとに、人の表情は人類進化の過程で身につけたものなので、人類共通であり、それゆえに表情の解読も人類共通だとしている。

出典：『図解雑学　人間関係の心理学』　齊藤勇：著　　ナツメ社（2003年）

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　つまり、人種や国にわかれるよりもずっと前から『表情』はあったわけです。
　人柄(ひとがら)や魅力は、顔（表情）にあらわれるってことですよね（笑


　数ある『表情』のなかでもいちばん魅力的なのが、やっぱり『笑顔』だと思います。

　笑顔が好き――
　素敵な笑顔に出会えた日は、それだけで嬉しくなります。

敵意を好意に変える力が、笑顔にはある

　人間関係における「笑顔の力」を示すエピソードを、以前に観たテレビ番組で紹介していました。

　2012年１月22日（日）にＮＨＫで放送された、
『ＮＨＫスペシャル　ヒューマン　なぜ人間になれたのか（第１集　旅はアフリカからはじまった）』
　という番組です。

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（2003年４月３日――）
　７年以上におよんだイラク戦争の現場で、不思議な出来事があった。
　アメリカ軍が和平交渉を進めるため、地元（イラクのナジャフ）の宗教指導者を訪れたときのことだ。

　宗教指導者を捕まえに来たと勘違いした住民が、アメリカ軍をとりかこんだ。

（あたりは騒然となり、暴動寸前の大混乱に）

　言葉も通じない。

　そのとき、アメリカ軍の司令官は、おもいもよらない指示をだした。

Everybody smile!

「笑うんだ！」

※イメージ（本条克明：画）

　一変した空気。

（住民たちは落ち着きをとりもどし、騒ぎは沈静化。
　住民たちの顔には、おだやかな笑みが浮かんでいる）

　たったひとつ、笑顔を見せるだけで、切れていた心がつながることがある。


※濃い青文字で拡張している部分は、番組のナレーションをそのまま引用しています。

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　地元の住民は、アメリカ兵に敵意をむきだしにしていて、暴動寸前になっていました。
　言葉が通じないので、事情を説明するすべがありません。

　そのとき、司令官は兵士全員に、
「笑え」
　と命令しました。

　兵士たちの笑顔を見た地元住民は、アメリカ軍に敵意がないことを知り、笑顔を返します。
　敵意が、好意に変わった瞬間でした。

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　兵士たちに「笑え」と命令したクリストファー・ヒューズ大佐は、同番組のなかでこのように語っています。

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「私は、世界の89ヶ国に行っていますが、言葉の壁があっても笑顔が通じなかったことはありません。
　あのときも『誤解されない方法は笑顔しかない』と、とっさに思ったのです」

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　言葉では伝えることができないことでも、笑顔なら伝えることができます。
　笑顔は、全人類共通だからです。

笑顔が伝えるもの――
それは喜び。
やさしさ。
相手に対する好意。

「目は口ほどにものを言う」
　という言葉がありますが、顔（表情）はそれ以上に想いを伝えます。

言葉にできないほどの喜び
どんな言葉を使っても言い表すことのできない愛情

　そんな想いでさえも、笑顔なら一瞬で伝えることができます。

　笑顔って、本当に素晴らしいですよね（笑

人ともに生きる幸せ　その答えがここにある

僕が笑うと、
共感する心をもっているきみが笑い返してくれる

きみが笑ってくれると、
嬉しくて、僕の顔に自然と笑みがこぼれる

きみと一緒に笑い合うことで、
僕らが心でつながっていると実感できる

　きっとそれが、人間関係や恋愛における『答え』なんだと僕は思っています。

喜びの共感
やさしさが生みだす平和
互いの好意による一体感

　一緒に笑い合うことには、そのすべてがあります。

　本当に心から望んでいるものなんて、ほかには何もない。

笑顔から、笑顔が広がっていく――

「人とともに生きる幸せ」って、突きつめるとそういうことだと思うんだ。



※このエッセイは、本条克明が以前に運営していた『本条克明ライターズブログ』というサイトに掲載した記事を改訂したものです。

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更新
2018年11月９日　画像の下に「イメージ（本条克明：画）」を追加。
2018年11月26日　色の拡張を一部変更。

2024年１月７日　記事内の広告を削除。