2019年3月2日土曜日

4 対処法(その二)(3)

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「まずは、やってはいけないメールについて説明するよ。

 メールや電話をくれないことに対して、彼を責(せ)めるような内容のメールはしてはいけない。
 自分やふたりの関係をどう思っているのか、それを問いただすようなメールもしてはいけない。
 もちろん、怒りや不満をぶつけるようなメールは絶対にしてはいけない。
 メールの場合は相手の顔が見えず、一方的にメッセージを送るようなかたちになるので感情的になりやすい側面もあるけど、ネガティブな感情をぶつけるようなメールは絶対にしてはいけない。

 とにかく、男性が『責められている』と感じるような内容になってはいけないんだよ。
 責められていると感じたら、男性は潜在的に『失敗した』と思い込んでしまう。その思いは『この恋愛は失敗している』というふたりの関係に対する否定感になってしまう。
 男性は、女性から責められていると感じると、その場で『もうおわりにしたい』と思うことだってあるんだ」

「ひとつまちがえたら、とんでもないことになってしまうんですね……。
 なんだか、こわいです。やっぱり、わたしにはハードルが高すぎます」

「そんなに臆(おく)する必要なんてないよ。相内さんみたいに受け身で連絡を待ちつづけるような性格の子が、彼を責めるようなメールをするとは思えないからね。
 深刻に受けとめたりしないで、もっとリラックスして聞いてほしいな。いま話したことは、あくまでも前振(まえふ)りなんだしね」

「前振り、ですか……?」

「そう。つまり、好(この)ましいメールにするには、いま言ったことと逆のことをすればいいってことなんだ」

「逆のこと……」

「ひらたく言うと、『ふたりの関係はうまくいっている』と彼が実感できるような内容にすればいい、ということだよね」

「……具体的には、どんな内容にすればいいんですか?」

「それについては、相内さんも一緒に考えてほしいな。
 ここまでは僕がほとんど一方的に話をしてきたからね。結論や答えを一方的に示すのは好ましくない。それだと僕の考え方を押しつけることになるからね。
 だから、相内さんも一緒に考えてみよう。
 どういう内容のメールを送れば、彼に『ふたりの関係はうまくいっている』と実感してもらえると思う?」

「……急にそんなことを言われても、何も思いつきません」

「そうむずかしく考える必要はないよ。
 要するに、親密さや好意が伝わってくるような文面にすればいいんだよ」

「…………。
 ………………。
 ……………………。
 ……すみません、やっぱり何も思いつかないです」

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