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〈巻末付録〉
須藤賢策の解説
作中の『いま幸せ』と恋愛について、須藤賢策が説明します。
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賢策の『いま幸せ』解説
変えるのは感情
僕らが実践(じっせん)している『いま幸せ』は、世にひろまっているプラス思考や成功法則とはちがう。
似てるところもあるけどね。
似ている部分があるだけに、どうしても混同されやすい。
でもね、両者には決定的なちがいがあるんだよ。
まずはプラス思考と『いま幸せ』のちがいについて説明するよ。
世間一般にプラス思考といえば、願望実現のためにやるものだよね。
「思考は現実になる」という理論をベースに、意識的にプラスのことを考えれば自分の望みどおりの成功を引き寄せることができる――そう信じている人たちが、自分にとって都合(つごう)のいい結果を引き寄せるためにおこなうもの。
それがプラス思考だよね。
僕らがやっている『いま幸せ』は、そうじゃない。
『いま幸せ』でも思考やイメージを使ってポジティブなことを想起したりする。
その点ではプラス思考とよく似ているけど、でも決定的なちがいがあるんだ。
それは、目的だよ。
『いま幸せ』では、成功とか、都合のいい結果とか、『出来事(できごと)』をコントロールすることを目的にはしていない。
変えるのは自分――つまり『心の状態』なんだ。
要するに、『感情』をいい状態にしよう、ってことなんだ。
日本語では、「心」を意味する言葉は「心」だけだよね。
でも英語では「mind(マインド)」と「heart(ハート)」という、ふたつの言葉で言いあらわされているんだ。
マインドは、思考や理性という意味での心。
そしてハートは、感情や感覚という意味での心のことなんだ。
ハートを重視するようになると『いま』がとても重要になってくる。
マインド(思考)は過去や未来のことばかり考えているけど、感情というのは「いま心にあるもの」なんだからね。
プラス思考は、マインドを使って『出来事』を変えようとする。
『いま幸せ』は、マインドを使うことがあっても、それは『感情』を変えるためのものなんだ。
嬉しい
楽しい
愛しい
好き
心地よい
ありがたい
楽しい
愛しい
好き
心地よい
ありがたい
それら喜びの感情を呼び起こし、その『快(かい)』の状態を維持するためのもの――それが『いま幸せ』なんだよ。
次の解説を読む
<巻末付録>
賢策の『いま幸せ』解説
→変えるのは感情 当記事
→笑っていると機嫌がよくなる理由
→『いま』が幸せなら、人生が変わる
→いつもずっと上機嫌でいる必要はない
賢策の恋愛解説
→恋愛に戦略的不機嫌はいらない
→女性の冷たい手を、男性は……
→笑顔は言葉以上に想いを伝える
→男性が打ちのめされるとき
→男性は自然消滅で終わらせようとすることがある
→「守る」とは?
→笑顔、恋、いま幸せ
参考資料